OVERVIEW

　LED照明を軸に、藤本隆行の個人名義でディレクションした最初の舞台作品。
LEDの可搬性の高さや省電力性に注目し、公演会場の設備にとらわれずに、デジタル・パフォーマンスを実現する事を目指して製作された。
　たった28台のLED照明とその制御用のノートPC、そして音響用のMacノートにより公演が可能。3名のダンサーと2名のテクニカルチームを最小単位としてツアーが成立し、その結果、製作から4年で11カ国19都市を廻り、その中にはチェコ・ハンガリー・ルーマニアなどの東欧や、バンコク・チェンマイ・クアラルンプール・ハノイなどの東南アジアの諸都市も含まれる。
　このLEDの特性を生かす事を念頭に、作品のモチーフには「旅」という題材を選び、各都市の特色が出ているであろう光景をまず写真撮影しつつ、フィールドレコーディングを行い、そのデータから色や音を選びだして作品に使用、その積み重ねによって照明や音響デザインのレイヤーが多重化していくという手法をとる。そして、その一環として、各地でその時に撮影し照明色の選択に使用した写真を、予め現地の言語への翻訳を依頼しておいたテクストと共に、公演の当日プログラムのデザインにも使い、持参したプリンターでそのデータを公演当日に印刷し観客に配布した。
　このRefinedColorsは、京都を拠点に活躍するコンテンポラリー・ダンスカンパニーMonochrome Circusと、現代美術のフィールドで活躍するsoftpadの南琢也、Rhizomatiksの真鍋大度とのコラボレーション作品で、ダンサーへの振り付けは、Monochrome Circusの坂本公成と森裕子の手による。
　2004年6月29日から7月14日にかけて山口情報芸術センタStudioBを使用し、クリエーションメンバー全員がその期間、YCAMにて滞在制作を行う事で実現した。

CREATION MEMBERS

Direction / Lighting Design

Takayuki Fujimoto

Direction / Choreography / Dance

Kosei Sakamoto(Monochrome Circus)

Choreography / Management

Yuko Mori(Monochrome Circus)

Choreography / Dance

Hirokazu Morikawa, Yuka Saeki(Monochrome Circus)

Sound / Visual Design

Takuya Minami

Sound / Programming

Daito Manabe

Technical support

Color Kinetics Japan Incorporated, TamaTechLab.

TOURS