Kinsei R&D | Fujimoto Takayuki Works

T/IT: 不寛容について

Performance directed by Fujimoto Takayuki / 2017

OVERVIEW

最先端のメディアとダンスを融合し発表してきた、Monochrome Circusを率いる坂本公成と、藤本隆行 (Kinsei R&D)によるコラボレーション作品。
ドラマトゥルクに米国テンプル大学の Shinya B、作曲に元 dumb type の山中透を迎え、国際社会がかかえる問題を「寛容/不寛容」という切り口から考察する。
役者とダンサーが混在する舞台上では、朗々と一人話し続ける男のセリフと、複数のダンサーの動きが交差して、人間の戦いと進歩の歴史を振り返る。
映像作家である長良将史は、作品中の映像制作を担当すると共に、記録者/カメラマン役として自ら舞台に立ち、ライヴ撮影も行なっている。それらの映像は、予め用意されたものと現場の映像、そして虚実が入り混じり、舞台を構成する重要な要素となっている。


PRODUCTION NOTE

寛容 (Tolerance) / 不寛容 (InTolerance)

旧人類は 500 万年進化しなかったといわれている。
そこに現人類が現れ、他の動物の殺戮をはじめた。

手も知識もが「力」となり、より大きな力を生み出す創意工夫が文明を発展させていく。
やがてヒトは、「全能な力」を崇拝する。共に祈りを捧げ儀式を執り行うといった連携は、深い絆となり絶大な効力を持ち、ひとつの共同体となる。
同じ神を信じない者への弾圧は残虐を極めたため、他者との共存を図るために「寛容」という概念が生まれなければならなかった。

そして共同体は、しだいに国家として社会のどの集団よりも上位に位置する権力となり「暴力」を独占していく。
ヒトは力に執着し、共同体は国家として暴力の正当化を進めた。武器は鈍器なものから鋭利なものへ発達し、そして弾丸となった。

創発性と残虐性は同根の果実であり分かち難い。
でもだからと言って、わたしたちはそれに呑み込まれてしまうのか? 


PRODUCTION CREDIT

Monochrome Circus + Kinsei R&D

出演田中遊 (正直者の会)
長良将史
森裕子*(Monochrome Circus)
合田有紀*
野村香子*
小倉笑*
監督・照明・装置藤本隆行 (Kinsei R&D)
振付坂本公成
Monochrome Circus
音楽山中透
ドラマツルグシンヤB
脚本藤本隆行・シンヤB・田中遊
映像製作・記録映像編集長良将史
衣装北村教子
大道具製作池田精堂
映像送出小西小多郎
写真撮影金サジ・シンヤB
ビジュアル・プログラミング白木良
音響オペレート四之宮基
舞台監督渡川知彦
英語翻訳Taro Nettleton・シンヤB
制作進行大藪もも
フライヤーデザイン南琢也
記録映像撮影桜木美幸
 
主催一社) ダンスアンドエンヴァイロメント
共催京都芸術センター
技術協力有限会社 タマテックラボ
パイフォトニクス株式会社
助成文化庁文化芸術振興費補助金
(舞台芸術創造活性化事業)

PERFORMANCE SCHEDULE

2017年 3月T/IT: 不寛容について京都芸術センター、京都

MOVIES

T/IT: Regarding Intolerance 不寛容について Digest (2017)